ギリシャに続いてスペインもヤバイという報道がされています。
ユーロ加盟国17カ国のうちPIIGS(ポルトガル、イタリア、アイルランド、ギリシャ、スペイン)の5カ国がデフォルト危機だというのだからもう終わってると思う。
ユーロ加盟国は財政は国ごとなのに金融は全体で同じため、自国の通貨に為替介入して輸出で稼ぐようなことができません。国債は発行できますが、金利を下げることはできません。しかも国債はお互いの国が持ち合っているのでどっかの国が借金を返せなくなったら連鎖的に他の国もヤバイことになっていきます。
ユーロ加盟国でひとつの国になれば問題無かったんでしょうが財政と金融を別々にという状態であれば遅かれ早かれこういう日が来るとわかっていたと思うんですが…
経済学の父といえばアダムスミスですが、アダムスミスは道徳感情論という考え方を持っていたようです。
マーケットを自由にまかせると騙し合いが起こるのだけれども共感能力を持った人間同士であれば最適な配分がされるというもの。性善説というか何というか人間はそんなにバカじゃないから大丈夫でしょって感じですかね。
でも実際はどうか。金融マーケットでは歪みが出ています。
そもそもお金や株式は便利なものであったり助け合いのためのもののはずです。
お金は物々交換を便利にするために生み出され、物だけでなく、サービスに対して感謝の気持ちとして支払うためのもののはず。
株式はその会社を応援し集めたお金を使って事業を行う。その会社が利益を出せば会社がお礼として配当を払う。
この辺についてはまだ理に適ってると思います。
でも消費活動に対してお金を貸して利子を取ったり、株式を信用取引で売ったりは生み出すものが無いのにお金を得る行為。
誰かが損した分自分が得をするというシステムは歪みを生み出します。
現在では金融派生商品まで登場してマーケットは騙し合いしか存在しないと言えます。
例えばテレビのマーケットなども価格競争が行き過ぎてどの企業も赤字覚悟で価格競争を続ける。そして体力の無い企業はマーケットから撤退し、生き残った企業だけが総取りをする。適正価格で落ち着くことが無いマーケット。中には行き過ぎることで安全性を失ったり詐欺が横行したり。
道徳感情論と違い、人間が共感能力を持てない理由には差別意識があると思います。
宇宙船地球号とは言うものの、アフリカにて飢餓で苦しむ人々のために行動をしている人はごく一部。つい数百年前までは白人にとって黒人や黄色人種は人とはみなされていませんでした。白人女性は黒人奴隷の男性が見ていても平気で裸になって着替えたと言います。動物のような扱いだったそうです。
今でも日本人にとって中国人や韓国人は敵対視していたり、同じ日本人であっても地域や会社が違えば敵対視。ほとんどの人にとって自分個人もしくは家族までが大切なものであって、それ以外はどうなろうが関係ないというのが本音ではないでしょうか。
自分だけが得をしたい。むしろ自分以外は損をした方が気持ち良い。そんな現代においてマーケットは騙し合いの場であり、適正価格に落ち着くことは無い。もう資本主義は詰んでいると思います。
かといって共産主義はもっと前に終わっているわけで次の段階に進むことが必要ですね。
池上彰のそうだったのか!&講義の時間シリーズ
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